アメリカの不動産購入のプロセスは州によって異なる部分がありますが、ここではカリフォルニア州を例にご説明いたします。
1.コンサルテーション
不動産エージェントとコンサルテーションの時間を持ち、購入の目的、物件の条件や優先順位、入居希望時期、ご希望の価格帯とファイナンスの準備状況などをご相談ください。不動産エージェントのほうは、不動産マーケットの動向や希望エリアの物件情報などをご紹介いたします。
2.住宅ローンの相談と準備
コンサルテーションと並行して住宅ローンオフィサーへローンの相談を行い、前述の項目に従って「借りることのできるローン額」をご確認ください。これが明確になって初めて、具体的な対象となる物件のリサーチと見学の準備が整ったと言えます。
そして購入予定額とローン額を記載した「プリアプルーバルレター」を作成してもらいます。買いたい物件にオファーを入れる際には、このレターが必要になります。
3.物件情報のリサーチと見学
購入可能額の範囲で物件をリサーチし、見学を開始します。室内の見学は、基本的には不動産エージェントと一緒に同行しますが、週末のオープンハウス開催時はご自身でも室内の見学が可能です。地域と相場を見ながらほしい物件の対象を絞っていきます。
不動産業者間で検索する専門サイトMLS(=Multiple Listing Service)は、物件の販売依頼を受けたら速やかに情報を掲載することが義務付けられています。地域ごとに異なるMLS運営組織があり、そちらに情報がアップデートされると基本的には約2日の間に、提携している民間各社の不動産サイトに情報が配信されます。
<一般の不動産ウェブサイト>
Realtor.com
Zillow
trulia
4.オファーの提出
購入したい物件が見つかったら、「オファー」を作成してセラー側に提出します。オファーは「売買契約書(Residential Purchase Agreement and Joint Escrow Instructions=略してパーチャスアグリーメント=RPA)」と呼ばれる8ページの書類で、購入したい価格、契約(エスクロー)期間、手付金額(=Earnest Money、 通常は価格の2%~3%)、住宅ローン額、その他の希望を記載します。
オファーと合わせてEarnest Moneyの小切手、住宅ローンのプリ・アプルーバルレターと、頭金の額を証明できる銀行のステイトメントを提出します。
オファーに対して売主からは、受領、条件付受領(カウンターオファー)、拒否のいずれかの回答が届きます。カウンターオファーが来た場合は、その条件について検討し、再びこちらからカウンターオファーを提出することもあります。最終的に双方の合意が成立すると契約開始となり、エスクロー開設となります。
5.契約開始(エスクロー開設)
エスクローとは、売買契約を公正に行うため、バイヤーとセラーの間に立つ第三者的な会社です。売買契約書に基づき、書類の手配や契約内容の変更、頭金や経費の管理と契約終了時の精算を行います。詳しくは「エスクロー」のページでご紹介します。
6.ローン申請・インスペクション等
売買契約がアクセプトされると、エスクロー期間中にバイヤーは住宅ローン申請、不動産鑑定、ホームインスペクション、ディスクロージャー書類のレビューなどを行います。何かの問題や修繕などの必要が発覚した場合は再度リクエストする機会があります。詳しくは「エスクロー」のページで紹介いたします。
7.所有権移転登記と契約終了
住宅ローンが承認されると、公証人立会いによる(ノータリーパブリック)ローン書類の最終サインを行います。頭金をエスクローの指定口座へ送金し、融資と所有権移行が登記されると、契約が終了となります。
■RE/MAX ESTATE PROPERTIES
不動産仲介業務
■H2N
アメリカの不動産売買のコンサルティング業務、マーケティング・視察・イベント・取材などの企画業務
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◎不動産(住居、投資用アパート等)の売買
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